Raphael Baissas de Chastenet/ラファエル・ベサ・ド・シャストゥネ

France Roussillon / フランス ルーション

当主ラファエルの“人となり”

NADAの当主、ラファエル・ベサ・ド・シャストゥネ。
フランス領カタルーニャの主要都市、ペルピニャンで生まれ育った。
祖父母の代から、カルスとエスタジェルの間の小さな谷間に邸宅(マス)を、その周辺に畑を持ちワインを造ってきた。

父は自分でもワインを造るネゴシアンで、ワインビジネスを生業としていた。
そんな家庭で小さい時からワインや畑に触れて育ったため、ラファエルは「自分の血にはワインが刻まれている」と話す。
お父さんは自然派ワインにも詳しく、ラファエルは昔から「ガヌヴァ」など名だたる、自然派巨匠のワインに慣れ親しんでいたという。

20代までは様々な仕事を経験したが、経験を重ねれば重ねるほど地元に戻り、畑仕事をし、地に根ざしてワインを造りたい!という気持ちが強くなっていく。
満を持して2014年、カルスに戻る。
父が、ラファエルが生まれた時に植えた丘の斜面のジェドネ・ペル(ぶどうの品種、グルナッシュ・ペルとも呼ばれる)の畑を見せてくれた。
その瞬間に、「これだ!この美しい地を守りたい、風景を映し出すワインを造りたい!」と決意。

放置されていた畑を復活させ、ワイン造りを始めたのだ!

NADAの由来

最初の1年はジャン・フィリップ・パディエ(カルスが本拠地のルーション地方ニューウェーブの旗手)のところで学びながら、2014年、2015年は同じくカルスにある祖母の物置用の家の一角でワイン造り。

まさにゼロからのスタート。機械も何もない。
あるのは先述のジェドネ・ペルの畑、ピヨッシュ(耕作に使うつるはし)とタンク1つのみ。
みんなにクレイジーだと言われた!
「NADA=何もない」という意味。
ただ、何もないからこそ何でも行動することができるし、何にでもなることができる。
何もないところにこそ全てがある。
「何もない=何でもできる=NADA」なのだ!!!

ワイン造りへの信念

ラファエルのワインはすべてヴァン・ド・フランス。
例えば、AOCルーションでは、グルナッシュ、カリニャンなど、必ずブレンドでないとならない、などの規制がある。
ジェドネ・ペル100%などあり得ず、自分がこれだと思えることを自由にやることができない。
その為、どのワインにおいてもAOC認証を取っていない!

『ワイン造りは他でもない、自分のためにしている。
人が欲しがるワインではなく、自分が好きな、理想とするスタイル、自然の恵みそのものを映し出せるクリエイティブさと繊細な感覚を持って表現したいと考えている!』

畑・土壌・栽培

現在、ラファエルの畑は2エリア、トータルで7ha。

◆1つ目は、彼の拠点であるカルス。
ルーションに流れる3つの川、アグリ川(北)、テ川(真ん中)、ル・テッシュ川(南)の内、アグリ川沿いの谷間を西に進んだところ。
その、さらに奥にあるのがエスタジェル村。
アグリ川沿いの谷間に点在する小さな区画たちはLes Coumes(レ・クーム)と呼ばれているおり、海により近いため、湿度も他のルーションの地域に比べて高め。
石灰を含む粘土質土壌で、平均樹齢50~60年。

◆2つ目は祖父母の代からの邸宅周辺にある畑の一部。
(それ以外はいとこや親戚が工業ワイン用に使っている。)
こちらはシスト土壌。平均樹齢30年。
ジェドネ・ペルやグルナッシュ、シラーが栽培されている。

このエリアは北にコルビエールの山々があり、南にピレネー山脈の一部カニグ山(3000m級)と、山に囲まれている。
(ラファエル曰く、カニグ山はピレネー山脈の一部だけど、独立した形で高い山が聳えていて、「カタルーニャの富士山的存在」。
これはフラール・ルージュのジャン・フランソワも同様のコメントを寄せている!)

コルビエールの山は石灰質、粘土。
カニグ山はシスト土壌で、畑によってどちらかの土壌や混ざった土壌など多様な土壌が広がる。
丘陵地のため、緩やかな斜面や様々な向きもある。
北・西・南は山で、東は海、とミクロクリマが豊かな地。
栽培は、ビオディナミ。トクサ、イラクサを煎じて散布。
ナイロン樹脂タンクとステンレスタンクのみでワインを醸造。

インポーター:BMO

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