Carignan de 1905 / カリニャン・ド・1905 2020
醸造方法
シスト土壌に1905年植えられた樹齢古いぶどうを、ジャストに完熟した状態で収穫。
10日間醸し、ファイバータンクで熟成。
この地のシスト土壌に植わるカリニャンの特徴、つまりメタリックな酸を表現する事に腐心し醸造。
瓶詰め時に亜硫酸10mg/L添加。
ワイン情報
この区画は、この地域で最も樹齢の古い樹が植わっている。
何世代もの栽培家が丁寧に手を掛け、愛を注いで育んできた。
今、それを私が育てる番が回ってきた!
やや紫がかった深みのあるルビー色。
ブラックベリーなど黒系果実に、ちょっとスパイシーな胡椒を感じる。
優しく流れる様な口当たりで、ちょっとスパイシーなタンニンを感じる。
プラムの果実風味に仄かなバニラ風味とミネラル感を感じる。
今十分楽しめるが、熟成のポテンシャルも感じ取れる。
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
マニュエルの畑のあるコート・ド・ルーションのコミューン、ラ・トゥール・ド・フランスは、内陸部のルーションの中では特別な場所だという。
それは、既に知られた生産者が最も多くこのラ・トゥール・ド・フランスにいることからもおのずと理解できる。
クロ・デュ・ルージュ・ゴルジュのシリル・ファル、ドメーヌ・ポッシーブルのルイック、リヴァトン、、、など、22軒の生産者がこの村にドメーヌを構えているからだ。
ルーションの土壌はシストがベースとなっているが、ここラトウール・ド・フランスの畑にはキラキラと光るミカが多く含まれている。
土壌のpHが8ととても高いことから、ワインにしっかりと酸が残ることが、このコミューンが高く評価される所以だ。
父はかなり高名な数学者で、のちにワイン生産者に転身することになるのだが、白血病で亡くなるまでの2010-15年の間、マニュエルは父と共にワイン造りをした。
元数学者であっただけに、父のワイン造りはかなり緻密なものであった。
当時の時代背景から当然ながら父のワイン造りは抽出もしっかりし、樽熟も24か月するなどクラシックなものであったが、テロワールを尊重し、テロワールをしっかり表現することを厳密に行っていた。
父の死後、一人でワイン造りをすることになった。
1991年生まれのマニュエルは現在31歳。
ルーションで自然な手法でワインを造る生産者としては、最も若い年齢だ。
彼は持ち前の好奇心から、自分が目を付けた生産者から自分が疑問に思っていることをひとつ残らず聞き出した。
今の流行は、収穫を早く行い、マセラシオン・カルボニックで軽く醸すことにより、軽く飲みやすいグルーグルータイプのワインが主流となっている。
父からテロワールを生かす厳格なワイン造りを学んだマニュエルは、それに疑問を持っていた。
そんなタイプのワインにテロワールが感じられるだろうか?
生産者ともよくそんな議論をした。Yoyoもその一人だ。
彼は、自分のワインはテロワールをしっかりと感じさせつつも飲みやすいものでありたいと考え、しっかりとぶどうを完熟させるが抽出は短くした。
ぶどうをしっかり熟させることにより、テロワールの特徴はぶどうに確実に内包され、ぶどうは熟しているので抽出は短時間で済む。
従って、飲みやすいものとなるのだ。そうして、マニュエルのスタイルは確立された。
私はラヴニール設立以来10年以上に渡って、ラヴニールが扱うべきルーションをずっと探していたが、なかなか巡り合うことができなかった。
昨今のルーションは軽やかで飲み易くはあるが、中身が感じられなかったからだ。
しかし、マニュエルのワインを飲んだ時、すぐに直感した。これこそがラヴニールが扱うべきワインだ、と!
皆様に、ようやく自信をもってご紹介できるルーションが誕生しました。
ぜひとも味わって頂きたい生産者です!
(インポーター様資料より)
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