Caperitif No.11 / カペリティフ No.11 NV
醸造方法
スワートランドの山の中にある 「Kalmoesfontein/カルモスフォンテーン」 という名の小さな農場で育つシュナン・ブランをベースに造られています。
手摘みで収穫されたブドウはフレンチオークの古樽にて野生酵母による自然発酵と熟成を経て、前年のリザーヴワインとアッサンブラージュされます。
浸漬用の約50種に及ぶボタニカルは全て自家農園で大切に育てられています。
SO2無添加
ワイン情報
【ヴェルモットとは】
白ワインにハーブやスパイスを漬け込んで造る「フレーバード・ワイン」の一種で、アペリティフ(食前酒)として飲まれるほか、様々なカクテルの材料に用いられます。
【歴史】
南アフリカではヴェルモットは1800年代後半、金やダイヤモンドの発掘で富が築かれていた時代に、アペリティフ(食前酒)として広く飲まれており、市民やバーテンダーらに大きな影響を与えていました。
中でも特に人気を博したのが1906年にケープタウン・エリアで誕生したオリジナル・レシピのヴェルモット 『カペリティフ』 でした。
しかし間もなく財産抗争が勃発し、キュヴェの背景や大切なレシピが消失してしまい、80年もの間 「ゴースト・イングレディエント/幽霊の材料」 と呼ばれていました。
2014年、当時のレシピの文献を知るデンマーク人のミクソロジスト(Mix:混ぜる・Ologist:学者 / ボタニカルやスパイスなどの材料を用いて独創的なカクテルを生み出す職人) ラース・シュミット氏と、かのスワートランドの銘ワイン生産者である アディ・バーデンホースト氏が出会い、苦心の末にレシピの再現に成功し、この唯一無二のヴェルモット「カペリティフ」は見事な復活劇を遂げたのでした。
南アフリカのワイン造りを牽引するパイオニア的存在の生産者のひとりであり、革新的で非常に行動的な情熱の人、『A.A.バーデンホースト』 のアディ・バーデンホースト氏のワイン造りのポリシーであり、また現代の社会に沿うようなナチュラルなアプローチを用いて、彼の真骨頂である 「個性とカッコよさ」 を追求した渾身のヴェルモットです。
【造り方】
古木のブッシュヴァイン(株仕立て/自根)のシュナン・ブランから造られた白ワインをベースに、約50種類ものボタニカル(自家農園のハーブ、フレッシュフルーツ、花、苦みのある根っこ、樹皮など)と数種類の魅惑的な香りのスパイスを浸漬して造ります。
毎年、その年その年の気候に最適な季節のボタニカルを用いて仕込むため、キュヴェごとにロット・ナンバーが付けられています。
また、生産量も極少量に限られているため、ラベルにはシリアル・ナンバーが付いています。
毎年必ず使われているボタニカルの中には、西ケープ州にだけに見られる“フィンボス”と呼ばれる野生の植生地域に自生していて、長く薬用として用いられてきた強い芳香を放つハーブが何種類か用いられており、これが他のボタニカルたちと絶妙に溶け合うことで、他のヴェルモットには無い独特の個性的なフレーバーが加わるため、絶大なファンを獲得しています。
楽しみ方・カクテルレシピ
毎年入荷とともに瞬く間に完売してしまう唯一無二の味わいですが、オンザロックや炭酸で割ってアペリティフ(食前酒)として楽しんだり、有名なカクテルの「マティーニ」に仕立てたり、ジンやラム、その他のリキュールやフルーツなどを加えたり、わずかにミネラルウォーターを加えて温め、妖艶に香り立つホットワインにしたりと、様々な楽しみ方が可能です。
ぜひグラスから溢れ出るような南アフリカの大地の恵み、“バイオダイバーシティ:生物多様性”を存分にお楽しみください。
カクテルレシピはこちら http://caperitif.com/cocktails-recipes/
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
自称「イケメン且つダイナミックさを持つ男」 と豪語するバーデンホースト家のいとこ同士、へインとアディが、スワートランドに本拠を置いて共同オーナーを務めるワイナリーです。
全工程で自然派を貫き、南アフリカにおけるビオの生産者の先駆け的存在のワイナリーで、Tim Atkin MW, SA Special Report では常に最上級の1級に格付けされています。
彼らは共にコンスタンシアの大自然の中、農場を営む生粋のファーマー一族として育ち、ワイン醸造家になるべく、フランス、ニュージーランド、南アフリカで研鑽を積みました。
そして2008年にスワートランドの地で、1930年代から使われなくなってそのまま放置されていた醸造所を含む60haの農園を買い取り、本格的にワイン造りをスターとさせました。
自社畑の半分近くの28haはブッシュヴァイン(自根)だったことも大きなきっかけとなったと言い、彼らの祖父の口癖だった「当時は信号機なんかなくてヒッピーがまだたくさんいて、何かといえば採れたての野菜とサンソーの赤ワインで乾杯したものだ」という、「古き良き時代の営み」を大切にしており、在りし日のまま、昆虫や緑に囲まれ自然と調和した生活を送っており、醸造においても非常にナチュラルなアプローチを用いています。
畑・栽培
1950~60年代に植えられたシュナンブラン、サンソー、グルナッシュをメインに、様々なブドウ品種を、灌漑無しで、ビオロジックにて栽培しています。
全ての品種はそれぞれ南や北、西向きの斜面に植えられており、土壌は基本的に花崗岩ですが、畑によっては表層が粘土質であったり、風化していたり、かなり頁岩が含まれているなど、地質はバラエティに富んでいます。
ブドウ樹は全て株仕立てで、低収量ですが凝縮した果実味が得られます。
醸造
醸造においても徹底して自然に寄り添ったワイン造りのフィロソフィーに則り、細部にまでこだわりをもち、慎重かつ大胆に行われています。
また同じ品種でも、産地や日照時間、土壌の違いなどによるテロワールの個性を細かく吟味しながら、それぞれの区画やそのヴィンテージに合わせた醸造を行っており、それらの個性を存分に引き出すために全てのワインを全房発酵させています。
また清澄は行わず、酸化防止剤も必要最低限の使用に抑えて醸されたワインは、それは正に天性のセンスの結晶と言えますが、彼の施す醸造とアッサンブラージュによってワインは見事にバランスを成していて、全てのキュヴェに土壌の個性が尽く現れています。
(インポーター様資料より)
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