Ambos zushi ( アンボス ズシ)

2021年にオープンした『Ambos』
地元民に愛され、もうすでに内緒にしておきたいお店のひとつとなっているかもしれない。

潮風を感じる小路の隠れ家

都心から電車に乗って約1時間、鎌倉の次の逗子駅で下車する。 海へ向かう道へと進み、
逗子銀座商店街の途中の小さな脇道に入る、そこに佇む小さな一軒。

黒板のメニューには、海のある町のシーフードと、
故郷の北海道の食材

ご夫婦がふたりで切り盛りする、田舎風スペイン料理のレストランバルだ。
人気の自家製のソーセージや、シェフであるご主人の出身地である北海道産のカモ肉や豚肉のお料理のほかに、逗子という海辺の町という土地柄か、魚介メニューのパエリアなど、どれもカジュアルながら小粋である。

これぞカウンターでの醍醐味

天使のエビのアヒージョ
頭から殻ごとマルっといただける天使の海老を、マリア・バレーナが造る優しいCAVAで頂く。 エビの香りのオイルをしみこませたバケットも、泡との相性は抜群だ。

小さなパスタの美学

ゴルゴンゾーラのリーゾ
リゾーニというお米のような形の小さなパスタを使ったお料理。ゴルゴンゾーラの味わいを生かした繊細な味付け。 スッキリとハーブや小さなお花のような香りのチャーミングなミュスカと。

小難しいうんちくより美味しさ、格式より素材の上質

「スペイン料理は、ざっくりとして、どこか田舎っぽさがある。 炒めた人参、セロリのような温野菜がベースになっているような、イタリアでいうとソフリットというものがあって、スペインではそれに更にパプリカとか、他にもいろいろと入っていて複雑で、そんな複雑さ、何が入っているのかわからないようなところに面白さを感じ、研究していきたいと思ったんです」

スペイン料理や店への想いを語る僚さん、彼の作るAmbosの料理には、生まれ故郷の北海道の食材も多く使われる。

自分たちが美味しいと思えるものしか出せない

北海道滝川産 スノーホワイトチェリバレー鴨のコンフィ
身がふっくら、ジューシーでコクがあって味わい深い。
リオハのシエラ・デ・トローニョ、オーガニックでエレガントなテンプラニーリョと共に。

「逗子にはクラッシックのワインを好まれる方も結構いらっしゃるけど、ナチュラルワインを飲みたがるお客様が多くて、最初はピックアップワインとしてナチュラルワインをちょっと置いていたのです。次第にナチュラルワインのニーズに応えていくようになって、いろんなお客様のおかげでだんだんお店らしくなってきている気がします」

梨紗さんが、木村のピッコロにワインを注いでくれた。そのたおやかな佇まいの奥に、芯の強さを感じる。

ワインで脳内トリップ

「ワインって、それだけで、生産者、国、スタイル、畑、ぶどう、1本でたくさんの物語を語るこができて、脳内トリップができる。いろんな意味で中毒性があるというか、すごい飲み物ですよね!」 ボトルの紹介をお願いすると、10本ぐらい出してきて楽しそうに語る梨紗さん。 なるほど、どんな世の中でも、いつでも誰でもできる脳内旅行とは、最強である。
Ambosの数あるお勧めボトルから、本日のご機嫌な4本!

Les Alifares
レス アリファレス 
フリサック/ スペイン カタルーニャ

Cava Anne Marie Comtesse Brut Nature Reserva NV
カヴァ アンヌマリー ブリュット・ナチュレNV
カステル・タージュ  / ペネデス スペイン

RINNE Rouge
リンネ ルージュ
Fruits Farm ARA(荒農園)醸造10R / 余市 北海道

Abeurador
アベウラドール
メンダール /  カタルーニャ スペイン

僕たちの店は変化していくのも楽しいし、今も毎日が刺激的

オーナーシェフ 倉谷僚
大手のイタリアンやスペイン料理のお店の厨房で修行を積み、鎌倉の店舗の店長も任されていた。30代で自分のお店を持つ目標を持ち、時代のいろいろな困難を物ともせず、奥様とふたりで有言実行。 2020年2月、これまで準備をしていたスペイン・レストランバルのお店『Ambos』を開く。

「料理を始めたのは大学の時、上京して飲食のバイトを始め、一人暮らしで料理をする楽しみを知った。 並行してクラブでDJもしていました」 

10代後半で知り合って、当時は、音楽にまみれて一緒に遊んでいたという僚さんと梨紗さん。空間、料理、音楽、目に見えないもの、記憶や思い出を大切に考えて生きてきた彼らの独自のセンスが光る

グルーヴィーな音楽と、心地の良い風

店の名前、Ambosは、スペイン語で人に対して使う、双方、両方、といった意味があるそうだ。 私と貴方なのか、私たちなのか、貴方たちなのか… 何よりも、リズムと語感、響きが良い。 開店2年目、逗子で注目の小さな隠れ家にふさわしい。

感度の高いこのエリアの文化人、潮風が似合いそうな地元の方達、幅広い年代がテーブルを囲み集う。 また、どこからかひとり、ふたりと、カウンターでの食事を楽しみに訪れる。

Interview / photo / text
山脇ミチル|Michiru Yamawaki

Ambos zushi (アンボス ズシ)

住所  :神奈川県逗子市逗子1-8-34(逗子駅から徒歩5分)
電話番号 :046-854-9522  
営業時間 :
 【Dinner】17:30〜23:00 (22:00 L.o.)(paella21:00 L.o.)
 【Lunch 土・日・祝のみ】12:00〜14:30(14:00 L.o.)
  日曜営業
定休日  : 月・木
SNS   :Facebook Instagram

※お店の情報は取材を行った 2022 年5月のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニューなど、最新の店舗情報については、お店のSNS、または店舗に直接
ご確認ください。営業時間などが大幅に変更になっている場合もご

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