ALMA ZITA / アルマ・ジータ 2021
醸造方法
酸:6.8g/l
残糖:0.7g/l
友人が経営する有機農法の林檎農園より、4種類の林檎を買い、それらのリンゴを切り刻み、マッシュ状のまま5日間オープンバットで発酵。
そのあと、果実をプレスし、さらに発酵させ、発酵途中に打栓を行い、6か月瓶内発酵後、デコルジュ。
無濾過、無清澄、亜硫酸無添加、ドサージュもされていません。
ワイン情報
以前より、シードルの生産に興味があり、念願叶い今年初リリース。
“ALMA”は、ハンガリー語で”林檎”、ポルトガル語で”魂”、ラテン語で”恵み、実りあるもの”を意味し、”ZITA”は、読み方がサイダーを連想させ、また”Felicitas フェーリキータス”ラテン語で”幸福”の短縮形でもあるため、”幸福”という意味を持ちます。
この二つの言葉にいろいろな言葉の意味を持たせています。
熟したリンゴ、柑橘類と少しのハーブのアロマ。
フルーティーかつドライで柔らかなボディ。
泡はムースのように細かく、少しの酸味とほのかな苦みがアクセント。
柔らかさとジューシーにピットナウアーらしさを感じられるシードルとなります。
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
ワインの中に、シンプルさと正直な感情がある、ゲアハルト・ピットナウアーのスピリット。
ピットナウワーは、自分が愛飲していたフランスかどこかのワインの中に、一貫性や共通のテーマがあることに気づくまでは、栽培理論なしでワイン造りを行っていました。
年月は経ち、ビオディナミのことを知ったピットナウアーは、妻のブリジットとともに、2006年よりビオディナミに転換。
15ha(半分は自分のもとで半分は借りた土地)を生きたワインを造るために、独自のオーガニック精神で手入れし始めました。
堆肥を与えるところから収穫までのすべての作業はマニュアル通りに行われ、カレンダーはなく、彼をあせらせるものは何もない。
ブドウの完璧な成熟がもたらす味わいを大切にし、きれいなブドウを選んで、ヴィンテージのコンディションに応えたワイン造りをセラーで行っています。
空気式圧搾機、温度調節付きのスチールタンク、そしてポンプなどは最新技術。
彼の造るワインは、ピュアでフレッシュな果実味が特徴です。
ピットナウアーは、それぞれのブドウ品種がもつ、わくわくするような、ユニークな声やテロワールがはっきりと聴こえてきそうなワインを造っています。
●ピットナウアーのこだわり●
2006年よりピットナウアーは、化学合成物の使用をやめました。
使っているのは、硫黄と銅、スプレーするのは、500番(牛糞のプレパレーション)と501番(水晶のプレパレーション)だけ。
水晶はシリカを含み、ブドウ自体や葉など地上に出ているところに作用し、太陽のエネルギーとの結びつきを強めます。
500番と501番はビオディナミ農法で使われるプレパレーションです。
これらを4輪バイクとトラクターでスプレーするのですが、これは重量が少ないため土壌に対する影響が少ないためです。
醸造過程では、発酵はベーシックなクラスまで問題が起こらない限り自然酵母を使用し、酸化防止剤(SO2)は必要分のみ使います。
果実の自然な持ち味を生かすために、新樽使用率をかなり減らしています。(トップキュヴェでも100%旧樽。最高新樽1割以下)
Falstaff誌のWinzer des Jahres 2014=winemaker of the year、2014年ワイナリー・オブ・ザ・イヤー受賞!
Falstaff誌・・・オーストリアのみならずドイツ語圏で最も影響力のあるワイン雑誌になります。
●ブドウ栽培●
ワイナリーでは、自分達のブドウ造りのために必要な原料を選択するところから始まります。
できる限り効果的に、自然からの資源を使うことに努め、昔ながらの動物相や植物相の栽培方法を取り入れています。
ブドウ畑に生物多様性をもたらすことは、生産者にとって最も重要なゴールです。
人間がコンポストやグリーンシードを使ったプロセスを構築することは、浸食を減らし、土壌の生命力を促進し、ブドウに抵抗力をもたせます。
更に、ブドウは植生と生殖・成長との間によりよいバランスを達成することで、最終的にブドウ畑の寿命を大幅に伸ばすことになると考えているのです。
ブドウは、生理学的に十分成熟している必要があり、健康的でボトリティス菌の付いていない状態である必要があります。
ブドウは一つずつ手摘みで収穫し、注意深く木箱に詰められていきます。
ブドウ畑での選別とセラー内での仕分けテーブル上で、圧搾前にブドウの品種のダブルチェックをします。
ブドウはできる限り機械によるストレスが少ない状態で処理されます。
ピットナウアーのワインは全てビオディナミ農法にて造られています。
全てのワインに認証を取っているわけではありませんが、Respekt(リスペクト)という認証を取得しています。
現在オーストリアを始め、ハンガリーやアルト・アディジェなど15のワイナリーがリスペクトメンバーとして活動しています。
リスペクトは、みんなが一丸となってより多くのことを達成できる場所。
お互いに学び合うため、お互いに教育し合うため、そしてサポートしあうための団体です。
リスペクトは、ルドルフ・シュタイナーの考え方を基にしながら、それと同時に理論や実践では独立的で効果的に活動しています。
加えてオープンでフレンドリー、そして専門的なことがやりとりできるような志を同じくする人を探しています。
同じような認証団体にデメターがありますが、デメターは全ての農産物を認証する一方で、リスペクトはワインのみの認証団体ということになります。
●ラベルについて:
アーティストを目指していたゲアハルトと付き合いも深い独のアーティストTobias Hermelingトビアス・ヘアメリングの作品。
特にそれぞれのワインとラベルとの関係はありませんが、自然や畑に関連するモチーフ(虫、植物、トラクターなど)、人間や動植物、ブドウの健康や、ケア(=手入れ)に関するモチーフ(病気、医者、手当など)が多く用いられています。
●パノービレ ~9名のワイン生産者の挑戦~
1980年代中頃、オーストリアはブドウ栽培革命の真っただ中にありました。
多くのワインメーカーは、最新のセラーテクノロジーを導入し、自分達のワインにより大きなバリューをもたせようとしていたのです。
土着品種よりも、インターナショナル品種を栽培し、他国で同じブドウ品種を栽培し、ワインを造っている地域と自分達のものを比較し、自分達のブドウ畑のポテンシャルを再確認する、いうなれば、自分達のやっていることにうぬぼれていたのです。
しかし、このモダンなやり方は、結局のところ、味わいのある種の均一化、地域の特徴を備えたブドウ品種を使ったワインの減少を導く結果となりました。
世界がインターナショナルスタイルに熱狂していたころ、自国のプレミアムワインを造るにはどうしたらいいのかを考えるワインメーカーがいたことも事実です。
それが、後のパノービレになるのですが、パノービレという団体が作られる以前は、オーストリーのノイジードラー湖の北東沿岸にあるワイン村、ゴルスでワイン造りをしている仲間たちが、モダンでもインターナショナルでもない、土着ブドウ品種から、土壌やキャラクター、地域の気候を生かしたプレミアムワインを造るためにはどうすればいいかについての会合を開いていました。
1994年、自分達のアイディアを確実にゴールに近づけること、気づきの踏み台を作ること、そして、これらの目標をコントロールするために、Pannobile(パノービレ)という団体を立ち上げます。
1998年にピットナウアーもこの団体の一員となり、ワインを造り続けています。
(インポーター様資料より)
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