Pinot Noir / ピノ・ノワール 2017
醸造方法
9月下旬収穫
600Lの木製解放桶で21日間醸し空気圧式圧搾し、600Lの木製解放桶で21日間発酵
225Lの古樽でマロラクティック発酵そのまま33ヶ月間熟成
無濾過・無清澄
SO2無添加
ワイン情報
明るい褐色がかった落ち着いた色味が既に熟成感を感じさせます。
ピュアなアタックで開けたてからしっかりと開いていてエキスもあり、エレガントな味わいで試飲会でも好評でした!
熟成感と明るさが両立した味わいで、個人的には夕暮れ時に静かに、ゆっくりと楽しみたい1本。
ピノノワールお好きな方にはぜひマストで試していただきたいです!
生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)
オーストリアにおけるワイン生産はDACに認定されているニーダーエスタライヒ、ブルゲンラント、ウィーン、シュタイヤーマルクにおいてのみではなく、他の全ての州でも行われており、その全ての州を総じてワイン生産地“ベルクラント”と呼んでいます。
これらの地方の一部ではかつてはより広いブドウ耕作地が存在しており、例えばオーバーエスタライヒでは、14世紀から16世紀にブドウ生産はその最盛期を迎えていました。
しかしながらその後はビール醸造ブームが訪れる等、ワイン生産は長く衰退しましたが、今日のベルクラント地方のワイン生産は徐々に回復してきており、ついに19世紀とほぼ完全に肩を並べるところまで来ました。
それでも畑面積は237haで他のワイン生産地に比べるとまだまだとても小さい規模になります。
取り分け最近は、ここでご紹介するGeorgiumu(ゲオルギウム)がワインをつくるKärnten(ケルンテン)州におけるワイン生産の喜ばしい復活が注目されています。
この州のブドウ栽培面積は近年32 ~ 170haに増加しました。85のワイン生産者が存在し、ケルンテンのワイン生産の中心は、ラング湖周辺のStヴァイト、ラーファントタールのブルク・ホッホシュテアヴィッツ一帯の地方、フェルトキアヒェンとクラーゲンフルトの町周辺の地方などです。
シュタイヤーマルク西隣、Kärnten(ケルンテン)州のレング湖のほとり、ザンクト・ゲオルゲン・アム・レング村にWeingut Georgium(ヴァイングート・ゲオルギウム)はあります。
シュタイヤーマルク州の州都オーストリア第二の都市グラーツより車を西南西に2時間走らせた山々に囲まれた場所です。
マルクス・グルツェとウタ・スラマニク夫妻は、2008年、この村で3haの畑を取得しワイン造りを始めました。
万物に敬意をもって向き合える者だけが真の恩恵を得られる、というビオディナミの神秘的な精神性・考え方がとても好きで、ビオディナミ農法で畑・ブドウ造りを始めます。
畑とセラーでの正直な手仕事が最も真実でピュアな味わいへ導くという考えのもと、テクニカルなワイン、贅沢なワイン、パワフルな果実味で彩られたワインは最初から目指していません。
目指しているのは、本物で持続可能な農業であり、そこからできる真のワインです。
この言葉の意味を、我々は彼らのワインのテイストから毎ヴィンテージ感じ取れ、彼らの手仕事、進歩、発展をも感じ取れることができます。
ブドウは、シャルドネ、ピノブラン、ピノグリ、ピノノワールというブルグンダー系品種(ピノ系品種)のみにフォーカスしています。
3haの畑の土壌は、砂礫とシスト(粘板岩)がベースとなっており表層の粘土土壌のいたるところには石灰の層が非常に多く通っています。
この土壌が彼らのワインの特徴でもある集中したミネラルと塩気を与えてくれます。
畑は湖のほとりから山に向かった傾斜地にあり、その影響で繊細なミクロクリマを有し、湖からの風が畑の畝を通っていく為、常に循環された心地よい空気に満たされております。
夏は暖かくとても乾燥した気候で、秋の気候は昼と夜の寒暖差が非常に激しく、昼間はしっかり日照を得られ暖かいですが、夜にはとても冷えこみます。
収穫前の最後の生育期にこの気候は特徴的なアロマとクオリティをうみ出すアドバンテージとなっています。
ブドウがしっかりと熟す10月中旬から例年収穫を始め、発酵終了後、ワインは瓶詰までに12 ~ 48 ヶ月間ゆっくりと落ち着かせ寝かせられます。
発酵は安定して始まり、ゆっくりとそして長く続きます。
セラーではワインに出来る限りストレスを与えないよう注意しており、人為的な介入を極力しないよう努めています。
〝ワインは低温下で落ち着いて発酵し、液体が熟すまで、大樽の中で澱と共に12 ~ 48 ヶ月間その必要な時間をできるだけ長くゆっくりと旅をするんだ〟といいます。
収穫~瓶詰め前までワインに一斉何も添加しませんし、濾過や清澄も一切しません。
酸化防止剤は瓶詰め前のワインの個性をみて、必要だと感じた時のみ極少量添加します。
毎年、わずか約7,000本が彼らの総生産量です。
〝ワインはすでに畑で出来上がっている〟という信念のもと、セラーの中ではその年のブドウの本質と自然な成長をただ見守ることに重きを置いています。
〝僕らがつくるナチュラルワインは、いわゆるワイン愛好家の賛美や賞賛を求めていない。
ただ純粋にワインが好きな人々の輝いた笑顔のためにある。
僕らが立つテロワールとの絆を信じているように、そんな輝く笑顔の人々と僕らとの絆も信じているんだ。〟
と静かで深い視線をもって彼は僕らに語りかけます。
彼が纏ういわゆる〝気〟のようなものは、まさに求道者のそれであり、相対する者の背筋は自然とピンと伸びます。
とても真っ直ぐでクレバーでアーティスティックな彼の真のナチュラルワイン、日本には2019年が初輸入でした。
(インポーター様資料より)
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