個性的なボトルデザインの理由と、その裏にある想い
ワイン売り場でひときわ目を引く、イラストや手描き風のラベル。
思わずジャケ買いしたくなるような、可愛い・不思議・アートなデザイン。
それ、実はナチュラルワインかもしれません。
でも、なぜナチュラルワインのボトルは、こんなにもユニークなのでしょうか?
その背景には、造り手の“哲学”や“自由”への想いが込められているんです。
ナチュラルワイン=ラベルも自由!?
ナチュラルワインは、一般的なワインに比べて、
- 表ラベルに情報が少なかったり、
- 名前がなかったり、
- 絵だけで何を伝えたいのか謎だったり…しますよね。
でもそれ、ちゃんと理由があるんです。
理由①:ルールに縛られないから、表現も自由
ナチュラルワインは、フランスなどの伝統的な「AOC(原産地統制呼称)」といった制度にあえて属さないことがあります。
そうすると、
- 「このラベルには〇〇を書かないといけない」
- 「品種名は表記NG」 といった規制を受けなくていい=自分の好きなデザインで表現できるのです。
理由②:造り手の“個人”が主役だから
ナチュラルワインは、小規模な生産者や家族経営のドメーヌが多く、
機械化された大手ワイナリーではない分、ひとりひとりの造り手の個性が強く出るのが特徴。
- 自分で描いたイラスト
- 友人のアーティストとのコラボ
- 畑の風景を切り取った写真
- 飼っている猫や犬をモチーフに
など、自分のワイン=作品としての表現にこだわっている人がたくさんいます。
理由③:味わいも予測不能=ジャケも予測不能
ナチュラルワインは、
- 年ごとに味が変わる
- 同じ銘柄でもボトルによって個性が違う といったことも少なくありません。
それを“伝統的ラベル”で表現するより、
アートや抽象的なデザインで直感に訴えかける方がふさわしい、と考える造り手もいます。
ジャケ買い歓迎!それもナチュラルワインの楽しみ方
「中身を知らずにラベルで買うなんて…」と遠慮しがちなワイン選びですが、
ナチュラルワインでは“ラベルでピンときた=あなたと相性がいい1本”と捉えてOK。
店員さんに「ラベルが気になって…」と相談してみると、
案外そこからストーリーが広がることも多いんです。
店主さんが話してくれた、あるラベルの話
「このラベル、よく見るとぶどうじゃなくてカブが描いてあるんですよ。
実は造り手が畑の間引きで育てたカブが大好きで…(笑)」
そんな話を聞くと、なんだかワインがもっと愛おしくなりますよね。
まとめ:ラベルの個性=ワインの個性
ナチュラルワインのラベルが個性的なのは、
自由に、自分らしく、心からワインを楽しんでほしいという造り手の願いの表れ。
だから次にお店で気になるラベルを見つけたら、
ぜひ思い切って「これ、ラベルが気になって…」と声をかけてみてください。
きっと、そこからあなたとワインの素敵な物語がはじまります

