南オーストラリア州のアデレード・ヒルズを拠点とする「ワールズ・アパート・ワインズ(Worlds Apart Wines)」。
最高の「飲み心地」を追求するソムリエの視点:ワールズ・アパート・ワインズ
「Worlds Apart(=かけ離れた、別世界の)」という名が示す通り、このワイナリーは伝統的な枠組みにとらわれない、独自の輝きを放っています。
「最高の一杯」を知る男、ルイ・スコフィールド
創設者のルイ・スコフィールドは、かつてアデレードの名店「Orana」などで10年以上ソムリエとして活躍し、ワインショップの運営にも携わってきた、いわば「サービスのプロ」です。
膨大な数の最高級ワインを扱い、ゲストの「美味しい」という笑顔を見てきた彼だからこそ、そのワイン造りの中心には常に「Drinkability(飲みやすさ・心地よさ)」という明確な軸があります。
伝説の造り手、タラス・オコタの教え
ルイのワイン造りに欠かせないのが、オーストラリアのナチュラルワイン界に革命を起こした故タラス・オコタ(オコタ・バレル)との深い絆です。ルイはタラスのアシスタントとしてその哲学を間近で学びました。
「複雑で真剣なワインでありながら、同時に最高に美味しく(Yum)、親しみやすいものであること」。このタラスから受け継いだ精神は、現在もルイのすべてのボトルに息づいています。
多彩なテロワールと、音楽を感じるワイン
ルイとパートナーのハンナ・ジェフリーは、自分たちの拠点であるアデレード・ヒルズだけでなく、イーデン・ヴァレーやマクラーレン・ヴェイルの個性豊かな畑からブドウを調達しています。
- Loud Places(ラウド・プレイス) シャルドネ: Jamie xxの楽曲から名付けられた、エネルギッシュで美しい酸を持つ一本。
- Blue Eyes(ブルー・アイズ) ガメイ: チャーミングな果実味と土壌由来の複雑味が同居する、アデレード・ヒルズの個性が光る赤。
- Into the Black(イントゥ・ザ・ブラック) シラー: 恩師タラス・オコタに捧げられた、涼しげで深みのあるシラー。
料理人ハンナの感性が加わった「究極のバランス」
共同設立者のハンナは、熟練のシェフとしての顔も持ちます。彼女の「味覚のバランス」に対する鋭い感性は、ワインの甘味、酸味、テクスチャーの調和に大きな影響を与えています。
彼らのワインは、野生酵母による発酵、最小限の酸化防止剤使用など、いわゆる「ナチュラル」な手法を取っていますが、決して独善的ではありません。あくまで「場所の声を届け、飲む人を幸せにする」ための誠実なアプローチの結果なのです。

インポーター:コロニアルトレード







