ロス・フライレス

〜250年の歴史とビオディナミが息づく、バレンシアの革新的なボデガ〜

スペイン東部、アーモンドやオリーブの木々が豊かに実るバレンシア地方に、広大な162ヘクタールの自社畑を構えるのが、家族経営のボデガ「ロス・フライレス」です。

この地はかつて16〜18世紀にかけてイエズス会の修道士たちがブドウ栽培とワイン造りを行っていた歴史的な土地であり、ボデガの名称「ロス・フライレス(修道士たち)」もこれに由来しています。1767年に修道士が追放された後、1771年に競売にかけられた土地をベラスケス家の先祖が購入し、以来250年以上にわたり、ベラスケス家が13代にわたって土地を守り、ワイン造りの伝統を発展させてきました。

哲学:歴史・テロワール・未来への敬意

ロス・フライレスは、**「ワインは、土壌、気候、歴史の全てを反映する」**という確固たる信念に基づき、自社畑のブドウのみを使った元詰めワイン造りを徹底しています。

  • オーガニックの先駆者: スペインにおいては先駆的といえる2002年にオーガニック栽培(有機栽培)の認定を取得。土壌へ最大限の敬意を払い、末代まで持続可能な自然環境を整える努力を続けてきました。
  • ビオディナミへの進化: 2019年からはさらに一歩踏み込み、「進化しながら生き続ける畑」を目指して本格的にビオディナミ農法へと舵を切っています。デメテール認証も取得し、土壌と気候の入念な調査のもと、ブドウを育てています。

畑と醸造:伝統と革新の融合

ロス・フライレスのワインは、ユニークなテロワールと伝統的な醸造法によって、個性的で唯一無二の存在として高く評価されています。

  • テロワール: 標高650〜700mに位置し、純度の高い石灰質土壌と地中海性気候の恩恵を受けます。畑作業は機械を使わず、収穫まで全て手作業で行われます。平均樹齢は40年ですが、80年以上の古樹も含まれています。
  • 品種と仕立て: 主にガルナッチャ、シラー、モナストレルなどの品種が栽培され、仕立ては伝統的なゴブレ式(株仕立て)が採用されています。
  • 醸造: 数世紀前に修道士が使用していた伝統的なコンクリートタンクを使い、人的介入を最小限に抑えた醸造を行います。ほとんどのキュヴェでSO2は一切添加されません。

このような確固たる哲学に基づいて造られるワインは、「ワイン・アドヴォケイト」や「GUIA PENIN(ギア・ぺニン)」などの著名なワインガイド誌で常に高得点を獲得し、世界中から注目を集めています。

インポーター: ラフィネ

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