レセルカ

生産者の概要と歴史

レセルカ(Recerca, カタロニア語で「探求」を意味します)は、フランス南西部、スペイン国境近くのルーション地方で、2017年に誕生した新しい自然派ワイナリーです。

このドメーヌを率いるのは、異なる背景を持つ二人の才能、**ジェス(Jess / ジェシカ)ロロ(Lolo / ローラン)**のパートナーです。

  • ジェス(ジェシカ): パリジェンヌとして生まれ、レストラン業界で経験を積み、ワインを深く学んできました。
  • ロロ(ローラン): ルーション地方のパジォルスで生まれ育ち、幼い頃からブドウ畑とヴィニュロン(ブドウ栽培家・醸造家)に囲まれてきました。

それぞれに異なる鋭い感性を持つ二人は、ルーション地方のヴァンゴーやパジォルス周辺に複数の小さな畑を所有し、パジォルスの小さなガレージを拠点にワイン造りを始めました。

彼らのワインは、底抜けに明るくサバサバとした二人のキャラクターそのままを映し出し、フレッシュで気取らない、飲む人を自然に明るくしてしまうような自由なスタイルが特徴です。

栽培哲学と畑の特徴

レセルカは、ルーション地方の自然の恵みを最大限に生かしたワイン造りを目指しています。

  • 自然な栽培: 畑での作業には、化学的なものは一切使用せず、自然なワイン造りの哲学を貫いています。
  • 古樹への敬意: 使用するブドウ品種は、グルナッシュ(黒・白・グリ)、シラー、マカブー、ミュスカ・アレキサンドリーなど、既にこの土地に深く根付いた一定の樹齢以上の畑ばかりです。彼らは、ルーションの過酷な気候と豊かなテロワールで育った古樹の持つ凝縮感と個性を大切にしています。
  • テロワール: 畑は、粘土石灰質やシスト(泥灰土)土壌など、キュヴェによって異なるテロワールに分かれており、それぞれの土壌の個性をワインに表現しています。

醸造

彼らは畑とセラーで不干渉主義を徹底し、ブドウのポテンシャルを尊重した醸造を行っています。

  • 野生酵母: 醸造は主に野生酵母による自然発酵で行われます。
  • 多様な手法: 白ワインでは、南の白に欠けがちなフレッシュな酸を表現するために生産者仲間から馬鹿にされるほど早い収穫を行うこともあります。また、白ブドウに短い期間のマセラシオン(醸し)を取り入れることで、複雑な奥行きと旨味を引き出す手法も得意としています(例: キュヴェ「Duel」)。
  • ユニークなキュヴェ: 黒ブドウと白ブドウを混合して醸造する多品種混合のキュヴェ「Version」など、伝統にとらわれないロマンティックで軽やかなワインも造り出しています。
  • 熟成: 熟成にはファイバータンクや古樽などが用いられ、ワインに無理な負荷をかけないよう注意が払われています。

インポーター:ラ・グリュー

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