詳細・歴史
プラントヴァン・ファミリーは、150年以上にわたり、様々な作物を手掛ける農家を営んできました。先代である5代目はオリーブ畑とワイン用ブドウの畑に集約しましたが、ブドウは全て農協に納められていました。
現当主である6代目のローラン・プラントヴァン氏は、幼い頃から父の畑仕事を手伝ううちに、次第に栽培だけでなく自分の手でワインを造りたいと思うようになります。彼はオランジュとマコンにてブドウ栽培学とワイン醸造学を学び、パリで行われた「パリ農業祭」のブラインド・テイスティング・コンテストで大勢の出場者の中で第3位に輝くなど、若くして天賦の才の片鱗を見せました。
学業を修めた後は、ニュージーランドや地元の老舗ドメーヌなどで修行を重ね、2007年に父の所有する畑の1ヘクタール分の区画を借りて、タンク1つ分のワインを醸造します。この記念すべきファーストヴィンテージが、早くも**「ギ・ド・アシェット誌」で★★（二ツ星）を獲得**し、注目を集めます。
その後、父親の資金援助を受けながら徐々に畑を増やし、安定したワイン醸造のための設備を整え、ついに2009年に小さな家族経営のドメーヌ 『メゾン・プラントヴァン』 が誕生しました。
たった1銘柄の「AOC コート・デュ・ローヌ」から始まったワイン造りは瞬く間に飛躍を遂げ、現在では「コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ」を中心に、「ロゼ」や「AOC.ラストー」、さらにはSO2無添加で瓶詰したキュヴェなど、個性溢れる銘柄を多数展開し、フランス国内外で大いに注目を浴びています。
ローラン氏の奥様は日本人女性であり、夫婦二人三脚で丁寧に滋味溢れるブドウを育み、テロワールの恵みを活かした美しいワインを造り上げています。
気候・畑
【気候】
ミストラルの影響を受けた地中海性気候の下でブドウ栽培が行われています。
【栽培】
栽培にはケミカルなものは一切使わず、鋤や鍬、除草機などを使ってほとんどの畑作業が人の手によって丹念に行われています。
- ブドウの成熟度を均一にするため、ブドウ樹1本1本を丁寧に管理。
- 芽かきや摘房などを適切に行って収量を徹底して制限。
- 果房ごとに十分な量の葉を残すため摘心も職人が手作業で行うなど、凝縮した果実味のあるブドウを懸命に育てています。
- 収穫は熟練した職人たちと一緒に家族総出で手摘みにて行われ、ブドウは非常に厳しく選果されます。
【認定】
2009年から有機農法に転換し、2014年にEcocert（エコセール）の認証を受けています。
醸造
【収穫】
収穫期の約3週間前から定期的にサンプリングをして畑ごとの熟成の進捗状況をモニタリングし、それぞれのキュヴェに最適な状態に達したところで手摘みで収穫します。
【白ワイン】
- 発酵: 新鮮な果実味を最大限に引き出すため、発酵中の温度管理を徹底。酵母に閉じ込められている風味を引き出すために適宜バトナージュ（攪拌）を行います。
- 圧搾: 直接圧搾法を採用。
- マロラクティック発酵: なし。
- SO2使用量: 必要最低限に抑えており、フランスの規定水準よりかなり低い。
【赤ワイン】
- 発酵: 野生酵母による自然発酵。果実味を最大限に抽出するため、適宜デレスタージュ（液抜き）とルモンタージュ（液循環）を行います。
- 圧搾: 柔らかなタンニンを抽出するのに最適な低加圧圧搾法を採用。
- マロラクティック発酵: あり。
- 樽: キュヴェの個性に合わせて厳選した樽を使用。
インポーター： ラフィネ
