ビニャ・イルスィオ

スペイン最高峰の赤ワインの銘醸地であるリオハの3地区のうち、「Rioja Oriental/リオハ・オリエンタル地区(旧リオハ・バハ)」のCidacos Valley/シダコス・ヴァレーに、Viña Ilusion(ビーニャ・イルスィオン)は位置しています 。このボデガは、Isasa/イササという名の標高1,474mの山の中腹に居を構えており、電線も水道管も引かず、太陽光発電と風力発電、井戸水を用いて、持続可能なワイン造りを行う家族経営の小規模な生産者です

設立は1992年で、オーナーのマルタンと奥さんのグロリアがこの土地を購入し移住し、ゼロから二人で畑を切り開きブドウ栽培を始めました 。自社畑はわずか5haと小規模ですが、創業当時から徹底した有機農法を取り入れ、農法におけるイノベーションを追求しながら持続可能なブドウ栽培方法を確立させ、近郊の生産者に多大な影響を与えている気鋭の造り手です 。敷地内にはブドウ畑の他に、リンゴ、柿、梅などの果樹園や、ガーリックや野菜などが植えられた小さな畑もあり、敷地の周りには桜、オリーブ、アーモンドの樹が垣根のように整然と並んでいます 。スペインだけでなく世界的にも知られるリオハの中で、自然に寄り添った優しい独特の雰囲気を持つワインを醸し出し、地元のレストランで地元の食材と共に親しまれています

畑・栽培・土壌について

Viña Ilusionは創業当初から有機農法を採用しており、独自の栽培手法にたどり着くために、パーマカルチャー(永続的循環型農法)やルドルフ・シュタイナー、そして日本の福岡正信の自然農法などの考え方を融合させています 。20年以上に渡る試行錯誤を繰り返しながら土壌を改良してきました 。毎年9月には、年に一度だけ畑を耕し、毎年違う種類の一年草のマメ科の種を植えるとともに、穀物を撒きます 。5月になり植物が実を付けると、それを擂って挽き、また畑に戻すという手法をとっています 。畑には野草がたくさん生えており、正に生物の多様性がもたらされた、自然の摂理にシンプルに基づいた持続可能な栽培方法が実現しています 。自社畑の総面積はわずか5haで、標高は620〜700m、土壌は保湿性の高い粘土質です 。収量は38〜42hl/haで、栽培品種はテンプラニーリョが90%を占め、残りの10%はカベルネ・ソーヴィニョン、グラシアーノ、ガルナッチャ、テンプラニーリョ・ブランコです

収穫・醸造について

収穫は、最適なブドウのみを使用するため、厳格に選果しながら手作業にて行われます 。除梗は100%実施され 、醸造では、発酵から熟成までステンレスタンクを使用します 。野生酵母による自然発酵とマロラクティック発酵まで行われています

インポーター: ラフィネ

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