ドメーヌ・マダ

≪歴史:愛と偉大な仲間から始まった道≫

ドメーヌ・マダのエドワード・アダム氏は、今、ラングドック地方で最も注目を集める若手生産者の一人です。

彼のワイン造りのキャリアは、17歳から共に過ごすパートナー、ポーリンヌ氏の存在が決定的なきっかけとなりました。ポーリンヌ氏の家族はレストランを経営しており、その周囲の畑でワイン造りをしていたことが、エドワード氏を自然とブドウの世界へ導きました。

しかし、彼にプロの道を選ばせたのは、ラングドックのナチュラルワイン界の重鎮であるオリヴィエ・コーエンチボー・プファーリングといった偉大な造り手たちとの出会いでした。彼らのコミュニティで畑作業やカーヴでの作業に携わるうちに、「自然の中で仕事をするって最高なんだ。サイコーに気持ちいいよ!」という感覚に魅了され、ヴィニュロンになることを決意します。

≪ドメーヌ・マダの誕生と進化≫

2016年、わずか23歳でエドワード氏は、ポーリンヌ氏のファミリーが所有する畑「マ・カンブネ」の一部で自身のワイン造りをスタートさせました。

  • 初期の成功: ファーストヴィンテージから、そのピュアな味わいとバランスの良さには光るものがあり、彼の天才的ともいえるセンスは瞬く間に話題となりました。当初はオリヴィエ・コーエン氏のカーヴから数キロのところで活動を始め、2018年には6アイテムをリリースするなど、急速に生産アイテムを増やしています。
  • ドメーヌ名のユーモア: 自身の姓「ADAM」を逆さまにした「MADA」をドメーヌ名に採用。このお茶目な一面も、彼の魅力の一つとなっています。
  • パートナーの存在: 改装した住居兼カーヴは、ポーリンヌ氏のひいおじいさんが住んでいた100年前の家であり、彼のワイン造りのセンスと素晴らしい環境を支えているのは、パートナーのポーリンヌ氏の愛情と協力に他なりません。

≪革新的な栽培と哲学≫

エドワード氏は、若くして伝統と革新を融合させたユニークな栽培に取り組んでいます。

  • 土壌の改良: 2019年からはワイン造りのパートナーもでき、畑にチーズのホエー(乳清)をまいて土中の乳酸菌を増やし、雑菌の繁殖を抑えることで、環境負荷の高い塩化銅や硫黄の散布量を減らす試みをするなど、ユニークな土壌改良に挑戦しています。
  • ビオディナミへの移行: 畑にはブドウ樹と共にオリーヴの木もあり、現在はビオディナミに移行するべくビオで作業を進めています。
  • 草を生やす栽培: 土壌の微生物を元気にするため、あえて草を生やし、植物相を壊すことなく健全な畑造りを目指しています。

カーヴにおいても、この哲学は一貫しています。畑でブドウについた自然酵母のみで発酵させ、清澄やフィルター掛けをせず、ブドウ本来の味わいを最大限に生かした、ピュアでエネルギーに満ちたワインを造り続けています。

若いながらも、その才能と探求心でグングンと腕を上げているエドワード・アダム氏のドメーヌ・マダは、フランス中、そして世界中から熱い注目を集めている、目が離せない存在です。

インポーター:ピコルーズ

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