
≪歴史:1983年、夢への投資から始まった物語≫
サン・ファビアーノ・カルチナイアの歩みは、1983年にグイド・セリオと妻のイサが、トスカーナの美しい村、カステッリーナ・イン・キャンティに到着したことから始まります。
彼らがこの地を選んだ理由は、ただ一つ。「最高品質のワインを生み出すこと」でした。 当時のキャンティは大きな変革期にありましたが、夫妻は到着直後からブドウ畑、醸造設備、瓶詰めライン、そしてワインが静かに眠る熟成セラーに至るまで、生産チェーン全体に惜しみない投資を行いました。時間をかけて伝統的な大樽と現代的な小樽を使い分ける手法を確立し、テロワールを最大限に引き出す基盤を築き上げたのです。
≪次世代への継承:ロッコ・セリオが吹き込む新しい風≫
現在、この情熱的なワイナリーの舵取りは、息子のロッコ・セリオ(Rocco Serio)へと受け継がれています。
父グイドが築いた「品質への妥協なき姿勢」を尊重しながらも、ロッコはさらなる進化を求めて改革を行いました。その象徴が、2009年から開始した有機栽培への全面的な転換です。彼は「良いワインは、健康な土壌からしか生まれない」という信念のもと、環境への敬意をより一層深め、ドメーヌを現代的なサステナブルな形へと昇華させました。ロッコの代になり、ワインはよりピュアで、土地の生命力を感じるスタイルへと磨きがかかっています。
≪テロワール:フィレンツェとシエナの間に広がる至宝の丘≫
ドメーヌが位置するのは、キャンティ・クラシコ地区の核心部。フィレンツェとシエナの間に広がるこの地は、何世紀にもわたって変わらない美しい景観が守られています。
- 理想的な環境: 標高の高さ、石灰質を多く含む土壌、そして昼夜の寒暖差。これらの条件が組み合わさり、高級ワインに欠かせない複雑味、エレガンス、そして豊かな酸をブドウに与えます。
- 人間の献身: 自然の美しさをそのままに、セリオ家の人々が手仕事でさらに磨きをかける。これが彼らの哲学です。
≪ワインのスタイル:伝統と革新の調和≫
サン・ファビアーノ・カルチナイアのワインには、土地の誇りと現代的な洗練さが同居しています。
- Chianti Classico: 土地の個性を映し出す、サンジョヴェーゼ主体の気品ある味わい。
- Cerviolo (チェルヴィオーロ): 国際品種をブレンドし、ドメーヌの革新性を象徴するスーパートスカーナ。
彼らのワインは、どれもが「サン・ファビアーノ(聖ファビアーノ)」の名を冠するにふさわしい、誠実で深みのある仕上がりとなっています。


インポーター:トトトレード


