ゴラン・ハイツ・ワイナリー

≪歴史と品質革命のパイオニア≫

ゴラン・ハイツ・ワイナリーは、1983年にイスラエル北部ゴラン高原の小さな街カツリンで誕生しました。創業以来、「最先端の栽培技術」と「伝統的な醸造手法」を高次元で融合させ、国際市場で通用する高品質なワインを次々と生み出してきました。

同ワイナリーは、その設立と成長を通じて、単に一つのワイナリーとして成功しただけでなく、イスラエルワイン全体の品質革命（クオリティ・レボリューション）を牽引してきた存在として世界的に認知されています。2004年には「ヤルデン・カベルネ・ソーヴィニヨン 2004」がイスラエルワインとして初めて『Wine Spectator』誌の年間TOP100に選出されるなど、数々の賞を受賞し、イスラエルのワイン産業を世界的な舞台へと押し上げました。

≪テロワール：高地が育む多様性≫

ゴラン・ハイツ・ワイナリーの成功の鍵は、ブドウ畑が集中するゴラン高原の類稀なテロワールにあります。

• 玄武岩土壌： 畑は100万年以上前の火山噴火で形成された玄武岩台地にあり、水はけが良くミネラルに富んだ土壌が、ワインに複雑性と骨格を与えます。
• 多様な高地気候： 標高400mから1200mに広がる畑は、最も高緯度の畑と低緯度の畑の差が、フランスの南北に匹敵するほどの気候差を生み出します。地中海性気候でありながら高地特有の涼しい気候を持ち、冬に降水量が集中し、夏は非常に乾燥します。この多様性が、ボルドー系品種からリースリングまで、幅広いブドウ品種の栽培を可能にしています。

≪醸造責任者 ヴィクター・ショーエンフェルド氏の貢献≫

品質革命の立役者として、醸造責任者のヴィクター・ショーエンフェルド氏の存在は不可欠です。

彼は、カリフォルニア大学デービス校で醸造学を修め、セント・ジーンやモンダヴィといった著名なカリフォルニアのワイナリーで経験を積んだ後、フランスの老舗シャンパーニュ・メゾンであるシャンパーニュ・ジャクソン＆フィスでも研鑽を積みました。1992年にゴラン・ハイツ・ワイナリーの醸造責任者に就任して以来、彼はその国際的な知見を最大限に活かし、緻密な栽培・醸造計画をもってワイナリーを世界のトップレベルへと導きました。

≪精密農業とサステナビリティへの取り組み≫

同ワイナリーは、最新の技術を駆使したデータ主導型のブドウ栽培を行っています。

• 超緻密な畑管理： 約600haの畑は、400以上の区画に細分化されています。14箇所の気象観測所を設置し、気温、湿度、降雨量を計測。土壌やブドウの発育に関するすべてのデータをコンピューターで一括管理し、区画ごとに最適な灌漑や収穫時期を決定します。
• 点滴灌漑（ドリップ・イリゲーション）： 夏の乾燥に対応するため、最先端の「点滴灌漑」を採用。水や肥料の消費を最小限に抑えながら、ブドウの成長に最適な量の水を供給します。
• 環境への配慮： イスラエル最大規模の有機栽培を展開し、環境負荷をかけないワイン造りを推進。持続可能な農法に関する国際認証「LODI RULES」を取得し、太陽光発電システムの導入など、サステナビリティ活動にも力を入れています。

インポーター：ミレジム