オンフォン・ソヴァージュ

≪詳細・歴史≫

オンフォン・ソヴァージュ(Enfant Sauvage)は、フランス南西部、ラングドック・ルーション地方のペイ・ドック(Pays d’Oc)に位置する、比較的新しいドメーヌです。「Enfant Sauvage」とは「野生の子供」を意味し、彼らのワイン造りの哲学を体現しています。

物語は、ドイツで工業系の仕事をしていたニコラ(Nicolas)氏カロリーヌ(Caroline)氏の夫婦が、南仏で別荘を探すうちにある畑付きの小屋と運命的な出会いを果たしたことから始まります。その畑は、小高い丘の頂上にあり、ガリッグ(地中海性の低木群)と呼ばれる野生の植生にぐるりと囲まれた、まるでガリッグの海に浮かぶ孤島のような場所でした。

この畑との出会いが、夫婦の人生を一変させ、ドイツでの安定した生活を捨ててワイン造りの世界へと飛び込むことになりました。

≪テロワールと栽培哲学≫

彼らの畑の最大の魅力は、その孤立した立地生物多様性です。

  • 畑の立地: 外界から孤立しているため隣接する畑がなく、病害や農薬など、周囲からの影響をほとんど受けません。
  • 土壌: 粘土石灰質の土壌が主体であり、この土地で育まれるブドウは、自然なミネラル感と骨格を備えます。
  • 栽培哲学: 畑における基本方針は「自然との共存」と「生物多様性」です。彼らはこの畑を20年かけて我が子のように育て、現在では「今まで見た中で最も美しい畑の1つ」と評されています。
  • 労働: 現在は、成長した二人の息子も共にドメーヌに参加しており、可能な限りのことを手作業で、特に家族で行うことを大切にしています。

≪醸造とワインスタイル≫

オンフォン・ソヴァージュのワインは、彼らの底抜けに明るいキャラクターと、ピュアな畑の個性がそのまま表現されたスタイルです。

  • スタイル: 酸とフレッシュな果実味が印象的で、その味わいには何となく「純粋」という言葉が似合います。非常にフレッシュで生き生きとしており、ラングドックのワインとしては珍しいほどのフィネスとエレガンスを持っています。
  • 品種: シラー、ムールヴェードル、グルナッシュ・ノワールといったローヌ系の品種を主体に、この土地のテロワールを表現しています。

インポーター:ラ・グリュー

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