エレメンテール

≪異色の経歴:トップドメーヌで磨いた確かな技術≫

エレメンテールを立ち上げたランドリー・ブドー氏は、自身の故郷であるオーヴェルニュ地方に拠点を置く、今最も注目される若手生産者の一人です。

彼のワインキャリアは、2016年からリヨン市内のワインショップや人気ビストロ(ル・トロケなど)での勤務からスタートしました。この経験を通じ、ワイン生産者を志すようになります。

その後、彼はフランスの二大銘醸地で極めて実践的な研修を積みました。

  1. ブルゴーニュ: 白ワインの銘醸地、シャサーニュ・モンラッシェのドメーヌ・ジャン・マルク・ピヨで1年間研修。
  2. アルザス: フランス人初のマスター・オブ・ワイン(MW)を輩出した名門、ドメーヌ・ツィント・フンブレヒトで3年間勤務。
  3. その他: ノルマンディでシードルの栽培・醸造も経験し、多角的な視点を養いました。

これらのトップドメーヌで培った確かな技術と哲学をもって、ランドリー氏はオーヴェルニュに帰郷。2023年6月にポン=デュ=シャトーにカーヴを構え、ネゴシアンとして独立しました。

≪ネゴシアンとしての挑戦:フレッシュさの追求≫

エレメンテールは、2023年ヴィンテージよりネゴシアンとしてキャリアをスタートさせました。

  • 哲学: 彼のワイン造りの哲学はシンプルかつ深いもので、「必要な時に適切に行動すること、そして何よりも『行動しないこと』、つまりワインを信じて待つことが重要」と語ります。時間を味方につけ、焦らないことが鍵です。
  • 畑のセレクト: ランドリー氏は、ワインのフレッシュさを好むため、畑の選定には細心の注意を払います。高度の高い場所にある畑や、特定の地層の区画を注意深く選び抜き、自身の信頼する生産者が有機栽培したブドウのみを使用します。
  • 広範なブドウ調達: アルザス、ロワール地方アンジェ、ボージョレ、南仏ガールという4つの地域からブドウを調達し、以下の7品種を扱っています:ピノ・グリ、シュナン・ブラン、ガメイ、シラー、グルナッシュ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ。

彼はサンスフル(亜硫酸無添加)で醸造を行いますが、自身のスタイルを「ナチュラル・ワイン」ではなく、「昔ながらのワイン」であると表現しています。これは、ブルゴーニュやアルザスの伝統的な製法と、自然な醸造を融合させていることに由来します。

≪ドメーヌ化への期待≫

ランドリー氏は、ネゴシアン活動と並行してドメーヌ設立の準備を進めており、2024年12月には故郷のオーヴェルニュでガメイ・ドーヴェルニュシャルドネの畑2haを取得しました。

トップレベルのメゾンで技術を磨き、広い視野を持つ彼が、自らの畑でオーヴェルニュのテロワールを表現するドメーヌワインをリリースする日を、世界中が待ち望んでいます。

インポーター:bulbul

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