Tibetea / ティベティア 2020

自然派ワイン

ワイン情報

オレンジワインを泡にしました。
『滓』の魅力が存分に味わえるナチュラルワインです。
青りんご、洋なしなどの清々しいアロマ。
2019年と比べて、2020年は酵母によるクリーミーさや旨味がUPしています。
前年度より「優しさ」をワインから感じます。
味わいの変化が面白く、飲みはじめは酸がフレッシュで軽快&爽快。
ボトル底に進むにつれて、次第に滋味深さや味わいの濃さが現れます。
親しみやすさは満載です。
泡が抜けてからも美味しい、いやむしろ故意に泡を抜いても良いぐらい、オレンジワインとしても楽しめる一石二鳥のワインです。

《おすすめの料理》
あん肝ポン酢、白和え、がんもどきの煮物、筍の土佐煮。
小籠包、餃子、豚まん、ロールキャベツなど、中に挽肉が詰まった料理もよく合います。
滋味な挽肉の旨味にワインが優しく寄り添います。

・抜栓時の注意事項
ガス圧が5気圧と強いので、抜栓前はなるべく揺らさないでください。
動かした後は十分に休ませてから抜栓しないと、開栓時に泡が噴き出します。
冷蔵庫のドア扉での保管は厳禁です。6度に冷やし、斜め45度に傾けて抜栓するとこぼれにくいです。
また、高確率で王冠栓(またはコルク栓)が圧で飛びます。
開栓時はのぞき込んだりせず、周囲の人や家具などに配慮して開栓してください。

生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)

オレンジワインの銘醸地を誇る、イタリアのフリウリから、陸続きに国境を越えて東に行くと、3つのスロヴェニアのワイン産地のひとつである、プリモルスカ地方があります。
その北部はゴリシュカブルダ(ブルダの丘)と呼ばれており、およそ2000haものぶどう畑が広がります。
そして更にゴリシュカブルダは、広大なスロヴェニア地区とコッリオ リージョンと言う小さなイタリア地区の2つのパートで成り立っています。
このリージョン(地区)は日照量が豊富で温暖な地中海性気候です。また、フリウリの大地で温められたアドリアの海風が吹き付けます。
ぶどう畑は南向きの泥灰土壌に作付けされています。
古代からこの気候と土壌の特性が、ぶどう栽培とワイン醸造に最適な土地でした。
その為、世界に認められた沢山のスターワインが、ゴリシュカブルダの2つのリージョンから誕生しています。
ドブロボ近郊のスロブレンク(SLOVRRENC)に本拠地を置く、KABAJ(カバイ)のワインもそのひとつです。

KABAJは、ブルダの丘の芝生に覆われた2ヶ所の斜面で12ha、約55,000本のぶどうを育てています。
その70%が白ぶどうです。土着品種の「ブルダの丘の白の女王」と称されるレブラ(=リボラ ジアラRIBOLLA GIALLA)、トカイフリウラーノ(TOCAI FRIULANO、
ハンガリーのトカイワインと区別する為にスロヴェニアではソーヴィニョネーズ(SAUVIGNONNASSE)又はグリーンソーヴィニョン(GREEN SAUVIGNON)と改名された)、
マルバジア イストラーナ(MALVASIA ISTRIANA)、国際品種ではピノブラン、ピノグリ、ソーヴィニョンブランなどを栽培しています。

黒ぶどうではメルロー、カベルネフラン、プティベルドーなどが植えられています。
ぶどう木の平均樹齢はおよそ30年、長梢1本と短梢の垣根仕立で仕立てられています。
完全有機肥料により馬小屋の馬糞を使用したり、永年的に持続可能なワイン造りを目指します。

醸造所のセラーは3部屋に分かれています。伝統的な大樽とステンレスタンクが格納された部屋、アーチ型天井で温度と湿度が一定のバリックスタイルの部屋、
そしてQVEVRIと呼ばれる3,500Lのジョージア産のアンフォラが地中に埋められた部屋があります。

当主のジャン ミシェル モレル(JEAN MICHEL MOREL)は、ワイン造りの専門家(オノロジスト)として、フランスのボルドーとラングドック、イタリアのロンバルディアのコッリオで修業を積み、23年前にスロヴェニア人と結婚してこの地に移り住みました。
ジャンはジョージアワインに魅せられ、実際に現地へ赴き、ぶどう木とワインのルーツを落とし込みました。
その後、アンフォラを用いた生産技術をスロヴェニアに持ち帰りました。これは後の彼のワイン造りに大きな影響を与える事となります。
アンフォラワインの先駆者であるグレーヴナー(JOZKO GRAVNER)を手本にしたところ、イタリアでその年のオノロジストの称号が与えられました。
ジョージアのイメレティ州からはお祝いに、滑らかな美しさのアンフォラQVEVRIがセラーへ寄贈されました。

ジャンのワインは、土壌のテロワールと何よりも彼自身の個性(キャラクター)を具現化しています。
まず第一に、当主が手掛けたワインは当主自身が誰よりも愛さないければならないと語ります。
土壌はそれ自体が前景(最も強調される大切な部分)であるという、ワイン造りの哲学を彼のワインは証明してくれます。
土壌、そして健全なぶどうありきの考え方で、丹念に耕されたミネラル豊かな土壌とクオリティの高いぶどうからワインは造られます。
ワイン造りを開始した1993年度のワインは、今でも巨大なアンフォラの中で、土壌と繋がり続けています。
ジャン曰く、熟成は今もなお行われていると言います。

健全で完熟した白ぶどうは、ハンドプレスされた後、アンフォラへ入れられます。
KABAJが全ての白ワインにアンフォラを使用する理由は、過去から学ばなければならない、そんな伝統を重んじた考え方に由来します。
ワイン発祥の地であるジョージアは、約7000年の歴史があり、アンフォラこそが最古のワイン造りです。
1日~30日間続く醸しの間、上部の蓋は完全に外し、かい棒で6回/日ほど撹拌(ピジャージュ)します。
醸す時間を長くとる事によって、赤ワインと見間違えるほどのタンニン豊かな色味を帯びた、例えば金色やオレンジ色、時に茶褐色となります。
ワインはフルーティーさ(ぶどう自体の風味とブーケが特徴)とミネラルさを兼ね備えます。
その後、アンフォラは密閉され、9ヶ月もの間、地中に安置されます。土の温度で発酵させるので、人為的な温度管理はしません。
アンフォラは呼吸により、樽の2倍である20%のワインが目減りします。
非常にロスの大きい造り方ですが、ワイン造りに必要なのは、進化を続ける最新のテクノロジーではなく、伝統であり歴史の積み重ねが重要だと語ります。

アンフォラから出す1日前にSO2(亜硫酸)を少量添加します。
果皮の成分は既にワインに移行されているので、重力に任せたソフトプレスを行います。
ワインと滓は大きなオーク樽に移され、1年間熟成されます。
ボトリング前に軽くフィルターにかけられ、更に瓶内で2年の熟成を経て市場にリリースされます。
瓶内でも年間を通してワインは変化していくので、どこかの段階でバランスの取れた、舌触りの良いものになっていきます。

創業当初よりKABAJは、歴史と自然を価値判断とした視野で、ワイン造りをまっすぐな姿勢で続けてきました。
現在は、アンフォラQVEVRIを使用するワイナリー25社から成るXELOBA KARTULI協会のメンバーです。
彼らの共通の想いは、ワインの起源である「昔ながらの自然なワイン造りへの回帰」です。
古代の生産技術を現代のワイン生産に導く事を目的とし、日夜その技術の研究と促進に貢献しています。
今、最も古く、かつ最もモダンであるのが、「昔ながらのワイン造り」です。

(インポーター様資料より)

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