ROSATO / ロザート 2019

自然派ワイン

醸造方法

キャンティ・クラッシコに使われるマストのセニエから醸造されます。
野生酵母のみを使い旧バリックにて発酵、マロラクティック発酵は行わずにセメントタンクにて熟成。
下弦の月の時期に重力に従い無濾過無清澄にて瓶詰。

ワイン情報

鮮やかなルビー。
イチゴやチェリー等のフレッシュな赤い果実香にミントなどのハーブのニュアンス。
口中でも瑞々しいピュアな果実味が綺麗なミネラル感やシャープな酸味とともにバランスよく広がります。

生産者情報(インポータ・造り手・問屋情報)

モンテラポーニは、キャンティ・クラッシコの中でも特に標高が高く、繊細でエレガントなサンジョヴェーゼが生み出される銘醸地ラッダ・イン・キャンティの丘に位置します。
モンテラポーニの畑とセラーは998年より存在しており、当時の所有者はトスカーナを治めるウーゴ男爵でした。
その後修道院の手に渡り、現在のオーナーであるブラガンティ家が購入したのは1974年のことです。
現在所有する土地は全部で200ha。その中で葡萄畑は10ha、その他オリーブや穀物なども育てております。

[栽培特記事項]
モンテラポーニでは、テロワールを最大限尊重した栽培を目指し、2003年からビオロジックに切り替え、2009年からはICEAの認定も取得しております。
畑は標高420m~570mに位置し、昼夜の寒暖差が激しく、砂や粘土、アルベレーゼ(石灰岩)、ガレストロ(泥灰岩)の入り混じる非常に複雑な土壌です。
キャンティ・クラッシコが造られる若い畑は、バロン・ウーゴ畑のある丘の斜面下部に位置します。
ここで栽培される樹はすべてバロン・ウーゴの畑からマサールセレクションされたものです。
仕立てはギュヨ。畝の間に様々な植物を植え、緑肥を行い土壌を健康に保っております。
更に上部へ上がるとバロン・ウーゴの畑。見下ろすとモンテラポーニの屋敷や森に囲まれたイル・カンピテッロの畑が見えます。
土壌は9割がアルベレーゼ、残りはガレストロなど。表面には砕けたアルベレーゼや石英などがゴロゴロと転がり、これが反射熱をもたらし成長を促します。
バロンウーゴの畑と、斜面下の若い畑は南東向き。朝から日光が当たり、成長を促進させます。
イル・カンピテッロの畑はワイナリーの近くの森に囲まれた畑で斜面は南西向き。この畑が一番標高が低く、生育状況が早いといいます。
土壌はバロンウーゴに比べガレストロが多く、アルベレーゼと半々位。斜面に転がる石も細かいものが多いです。
また、モンテラポーニの畑には数カ所、人工の池も。ここに様々な植物があるため、蜘蛛や蜂などを呼び込み、害虫を駆除するといいます。
様々な野鳥や魚なども生息し、モンテラポーニの畑全体で小さな生態系が出来上っています。

[醸造特記事項]
畑で選別され手作業で収穫された葡萄は、素早くワイナリーに運ばれ、ブルゴーニュでも使われている除梗機「Demoisy」によって除梗、粒単位で選別されます。
サンジョヴェーゼはピノ・ノワール同様、果皮がデリケートな品種ですが、この除梗機だと優しく除梗されるため、果皮を傷つけず香味が最大限表現されるといいます。
ワイナリーはウーゴ男爵の時代、10世紀からの建物を改装し使用。
醸造での人的介入は必要最低限に留められ、発酵はセメントタンクにて野生酵母のみ、温度管理もなしで行われます。
バロン・ウーゴの醸造にはノンブロ社の楕円形のセメントタンクを使用します。
ノンブロ社はセメントタンクのリーダー的存在で、最近自然派生産者の間で流行の卵型セメントタンクもノンブロ社が開発したものです。
この楕円形のセメントタンクも卵型と同じく、内部で対流が起こる為タンク内上部と下部の温度差が少なく、また自然なルモンタージュの効果が得られます。
この楕円形セメントタンクは、シャトー・ポンテ・カネ、ハーラン・エステートなどの有名生産者も使用しております。
MLF後は伝統的な大樽で熟成されます。バロン・ウーゴと、イル・カンピテッロの熟成にはグルニエ社の楕円形の大樽を使用。
グルニエ社はブルゴーニュのトネリエで、大樽のみを生産する職人。
受注する際は生産者を訪問し、セラーのサイズや醸造スタイルなどを見極めてから特注品を制作するトネリエのため、生産量は非常に少なく、年間100個程度とのこと。
ブルゴーニュではDRCやフィリップ・パカレなどがここの大樽を使っています。
除梗機や熟成樽など、ブルゴーニュで使われているものが多いですが、やはりブルゴーニュは世界でもクリュの概念が最も浸透している地域で、自分もラッダ・イン・キャンティのテロワールを表現したくてワイン造りを行っているので、必然的にブルゴーニュに似たものになるとのこと。
パカレやジャック・フレデリック・ミュニエなどとも親交があります。
また、モンテラポーニのワイン造りの説明を受ける中で印象に残ったフレーズが、「重みのない力強さ」。これの表現のためにすべての醸造方法を考えているとのことでした。

醸造家には、2007年より、伝統的なスタイルの醸造に定評のあるマウリツィオ・カステッリを採用しております。

[マウリツィオ・カステッリ]
トスカーナを中心に活躍する醸造家。
過度な技術介入は控え、”サンジョヴェーゼ本来の姿”の表現を旨とし、クラシックなスタイルを目指す生産者から絶大な人気を誇ります。
グラッタマッコやマストロヤンニ、コル・ドルチャ、ポデリ・ボスカレッリなど、現在のコンサルタント先は30以上にのぼります。

(インポーター様資料より)

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